特殊用途事例
低Ag、無Agはんだ
はんだ合金の低Ag化への要求、Agの役割
現在最も多く使用されている鉛フリーはんだの組成はSn-3.0Ag-0.5Cuで、3%のAgが含まれています。
貴金属であるAgが高価であり価格変動も激しいため、実装における材料コスト、コスト変動のリスクを引き上げています。
このため、Ag量を減らした低Agはんだ、さらにAgを使用しない無Agはんだの導入が進んでいます。
はんだ中のAgには、合金の融点を下げる、ぬれ性を向上させる、機械的強度・疲労強度・クリープ強度を上げる等の役割があります。このため、低Agはんだを適用可能な実装品と、そうでない実装品が存在し、このことを踏まえて導入を進める必要があります。
低Ag、無Agはんだの導入例
低Ag、無Agが導入可能な実装品には、以下の特徴があります。
■部品の寸法が大きく、はんだ量が多いもの
採用例:テレビ・家電類、LED照明、バッテリーパック
■実装後、はんだ付け箇所に応力のかからないもの
採用例:モーター類のコイル部(コイルがたわむので応力が生じない)
フラックスによるぬれ性、作業性の補完
低Ag、無AgはんだはAg量が少ないため、 そのままではSn-3.0Ag-0.5Cuはんだに比べて、ぬれ性、作業性が劣ります。しかし、十分なぬれ性を持つフラックスと組み合わせて補うことで、 Sn-3.0Ag-0.5Cuに近い性能を確保することが可能です。
弊社では、低Ag、無Agに対応したソルダペースト、やに入りはんだをご用意しておりますのでお問い合わせ下さい。